アリが掛時計・置時計・目覚時計などの機械の中に入るって本当?
電子機器に侵入するアリが存在しており、電子機器に多くの被害が発生しております。その中でも最も多くの問題を発生させているのが「ヒメアリ」という種類のアリです。(地域にもよるでしょうが、ルリアリも同様に被害をもたらします)
ヒメアリは頭と胸が黄褐色で腹部が黒褐色の体長1.5~2.0mmほどの微小なアリで、餌を求めて家屋に侵入し、被害を発生させます。集団で移動する性質が強く、どこかに餌か巣に適した場所を見つけると、道しるべ物質という一種の臭いをつけて巣に帰ります。するとその臭いの道をたどって仲間が一斉に行列を作って餌のところに集まったり、巣を移動させたりします。巣にする場所は電話の受話器の中、パソコンのディスク内など閉空所であればどこにでも気楽に巣を移動させてしまうようで、特に電子機器の内部を好むのも特徴のようです。
ヒメアリは頭の厚みは0.15~0.35mmほどで、これくらいの隙間があれば電子機器に入り込むことが可能です。電子機器の内部を好むという特性から携帯電話の受話器内、パソコンのハードディスクの基盤の隙間、自動車の窓の開閉制御装置の電磁弁、カメラのファインダーなどでも問題を起こしているようです。
掛時計、置時計、目覚時計などでも例外でなく、アリが時計の中に入り込み、故障の原因となっている事例が発生しています。
電子機器を搭載した精密機械の中にアリが住みついた場合、アリの出す食べかすや分泌物のために電子回路が破壊されたり、機械の部品の間にアリが挟まって電流が通りにくくなったり、歯車にはさまって動かなくなったり、部品が機能しなくなったりして、電子機器の故障の原因となります。
アリによって時計に故障が発生した場合は、修理あるいは新しいものを買い求めて交換しても、すぐにまた故障してしまうケースが多く見られます。設置場所へのアリ道が既にできていたり、時計を設置する近辺に道しるべ物質が残っているとすぐにまた時計の中にアリが侵入してしまうことになります。
設置場所を変える、道しるべ物質が残らないように設置場所付近をきれいにふき取る、アリの通り道になりそうな場所を避けて設置する等の対策もある程度は有効かと思います。
しかし、アリが室内に残っている以上は根本的な解決にはなっておらず、いつまた時計の中にアリが侵入するかわかりません。従って、室内のアリを徹底的に駆除するということが重要になってきます。