機械時計の始まり

日時計は太陽が照らないと時刻が分からないので、水や砂を利用した時計や灯油を燃やして灯油の減り具合から時間を計る時計などが考案されましたが、信頼性が低いものでした。そこで人間は水や砂などの流動物を使わない機械時計を発明しました。

AD(西暦)1300年頃には重りを動力にした歯車機構を、棒てんぷと冠歯車からなる脱進機(だっしんき)の機構(歯車を間欠的に回転させるしくみ)によって規則正しく回転させて時刻を示す時計がつくられました。教会の塔などに取り付けられるようになり、機械時計の時代が始まりました。

1582年頃ガリレオ(イタリヤ)が振り子の等時性原理を発見、1656年頃ホイヘンス(オランダ)による振り子時計の開発によって、精度が画期的に向上する次世代の機械時計に引き継がれていきます。