時と暦の知識

1日とは (1)

太陽の動き
画像提供:(独)科学技術振興機構

昔私たちは、朝起き、昼間活動をして、夜になると家に帰り寝るというような周期で通常生活しています。太陽も毎朝東から昇り、お昼には真南の一番高いところを通って、夕方には西に沈んでいくというパターンを繰り返しています。この周期が基本的な1日の概念になります。

具体的には、太陽が真南にくるときを観測して認識することが基本になります。これを南中(太陽の中心が子午線上にある瞬間)といいます。

1日の長さは太陽が南中してから次に南中するまでの時間です。これを真太陽日といい、実際の太陽を観測して得られる1日の長さになります。

以上が「日」の基本的な考え方ですが、この実際の太陽の位置によって測定した一日の長さは日によって微妙に異なっており、これをそのまま使うと毎日の長さが一定しません。そこで、一日の長さを一定になるよう工夫をしています。(次項

一日の長さ(真太陽日)

コーヒーブレーク太陽の南中時刻

「南中」( meridian passage )というのは、天体がちょうど真南にくることを表す言葉ですが、太陽の南中時刻が季節によって変化するのはなぜでしょうか?

その理由は地球の公転軌道に関係しています。地球の公転軌道は真円ではなく円に近い楕円です。惑星の公転速度は、太陽へ近づくと速くなり、遠ざかると遅くなります。

地球が太陽に最も近づく1月頃には地球の公転速度が早くなり、地球から見た太陽の位置は、少しずつ東の方角へずれていきます。逆に、太陽から遠ざかる頃には、西の方角へずれていきます。