アリストテレスが考えた目覚まし時計は何を使う?

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ホロロジはかせのちえぶくろ

目覚まし時計のルーツは、今から2400年くらい前のギリシャだとされている。哲学者(てつがくしゃ)のアリストテレスは、金属(きんぞく)の球をバケツのような入れ物に入れ、少しずつ水を注ぐようにしておくと、朝になって水がいっぱいになり、金属の球がバケツから落ちて金属のタライに当たって音がして、目が覚める――そんなしくみの目覚まし時計を考えたといわれているよ。アリストテレスの先生のプラトンも、水を使った目覚まし時計を考えたそうだよ。でも、こうした目覚まし時計は広まらなかった。正確(せいかく)な時刻(じこく)に音を鳴らすのはむずかしいし、つくるのも大変だったからかもしれないね。

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やがて、機械式時計が発明されたけれど、決まった時刻になると知らせてくれる、目覚まし機能(きのう)をもった機械式時計はなかなかできなかった。今から18世紀末のイギリスでは、朝、たのまれた時刻に家の窓をたたいて起こす「ノッカーアップ」という仕事があったんだ。2階の窓(まど)もたたけるように、とても長い棒(ぼう)を使ったんだって。その後、1851年にロンドンで開かれた世界最初の万国博覧会(ばんこくはくらんかい)に、機械式の目覚まし時計が展示されて注目され、だんだん広まっていった。日本では、1899年に国産第一号の目覚まし時計がつくられた。しめり気の多い日本の気候に合わせて、さびないような工夫が加えられて、広まったんだ。