鳩時計はもともと何時計?

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ホロロジはかせのちえぶくろ

1時間ごとに鳩が飛び出して時を知らせる「鳩時計」のルーツは、今から200年くらい前、ドイツで生まれた「カッコウ時計」なんだよ。「黒い森」と呼ばれる森林にかこまれた地方で、長い冬の間、農民(のうみん)たちが木を使って家具などをつくっていた。そんな土地で、カッコウという鳥が飛び出して時を知らせる時計が発明されたんだ。人々は、カッコウ時計を背負って背中にかついで売り歩き、カッコウ時計はヨーロッパ中に広まったんだよ。

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カッコウ時計はやがて日本にも入ってきたんだけれど、日本ではなぜか「鳩時計」という名前で売られるようになったんだ。カッコウは日本では昔から「閑古鳥(かんこどり)」と言われ、お客さんが少なくてヒマな店のことを「閑古鳥が鳴く」と表現するなど、あまりいいイメージがなかった。そこで、カッコウと鳴き声が似ていて、平和の象徴(しょうちょう)でもある鳩に名前を代えて売られるようになったと言われているよ。カッコウ時計(鳩時計)は、木のぬくもりが感じられ、家族団らんをイメージさせることから、今でも根強い人気があるんだ。