機械式腕時計のなかで「ふりこ」のかわりにつかわれているのは?

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ホロロジはかせのちえぶくろ

ふりこを使うことで、時計はとても正確(せいかく)になった。しかし、ふりこは長いし、動かせないので、小さくできず、持ち運ぶのにも向いていない。そこで発明されたのが、「ひげぜんまい」をつかった「てんぷ」だ。動力としてつかわれるぜんまいバネに似た「ひげぜんまい」という部品、「てんわ」という部品を組み合わせたもので、ひげぜんまいの元に戻ろうとする力をうまく利用して、てんわがふりこのように決まったリズムで右に回ったり左に回ったりするよ。

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ひげぜんまいをつかったてんぷを発明したのは、ふりこ時計を発明したホイヘンスだ。ふりこのかわりに金属のバネをつかおうと考えた人は、ホイヘンスよりも前にいた。しかし、ホイヘンスがすごかったのは、左右の動きだったふりこを、金属の輪の回転運動におきかえたことだ。すごい発想の転換だよね。しかも、ひげぜんまいをつかって、決まったリズムで右に回ったり左に回ったりできるようにした。これなら、ふりこのようにひもをぶら下げたりしなくていいから、動かしてもだいじょうぶ。ホイヘンスのアイデアは、時計を持ち歩けるようにした大発明だったんだ。

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ホイヘンスが発明した「てんぷぜんまい」は、ふりこと同じように決まったリズムをきざみ、しかも、ふりことちがって横に倒したりしてもちゃんと動き続ける。この発明のおかげで、腕時計や懐中時計のように、小さくて持ち運べ、正確な時計が実現したんだよ。